「ナナメの夕暮れ」のすゝめ
久々に本を読んだ。
「時間を潰すために始める趣味なんて続かねえしそんなの趣味じゃねえよ。人の目を盗んででもやってしまう、それが趣味だ」なんてどこかで聞いた。
ということは、妻と子供が昼寝をしてる隙にせっせとした読書は趣味でいいのだろうか。
そんな背景で読んだ今回の本は、想像を遥かに超える魅力が詰まっていた。勉強になるし笑える。文章から溢れ出る人間らしさも読んでて心地よかった。売れてる理由もなんとなくだがわかった。
ちなみに売れてる理由がわかったというのはここ。
誰もやったことないことをやるのは簡単だ。だって、誰もやったことがないことをやればいいんだから。でも、誰もやったことがなくて、笑いも起こるネタを作ることはとても難しいことだなと思った。
ぼくは、それを作る手筈を手に入れるために、とりあえず誰もやっていないことをやっていて、笑いも取っている先輩に近付いた。どうやら、誰もやっていないことに到達する前に「自分の特性」を経由していることに気づいた。相方が「上から目線」であることはどうやら相方の特性だった。そして「ツッコミが冷たい」ことはぼくの特性らしかった。そのネタを引っさげ事務所のネタ見せに臨んだ。
そして、特に好きだったのはここ。
欲望が無いと人間は向上しない?なぜ一流のものを手に入れることだけを欲望と思うのだろうか。安くてそこそこいいものに囲まれながら、平凡な家庭を築き、気の合う仲間とだけ楽しみ続ける人生を目指すことは欲望ではないのだろうか?それを実現し続けることはとてつもない奇跡だし、難しいことだ。
ここの価値観にすごく共感できたから、全体的にも面白いと感じたのかな。
あとにはこう続く。
仲の良い友達と草野球をして勝利することより刺激的な遊びってどんな遊びなのだろうか?気の合うスタッフさんとライブをやって、それが成功した時に味わえる充実感を凌ぐ一流の遊びはこの世界のどこに転がっているのだろうか?
この人間らしさがたまらなくいい。文章も上手くて入ってきやすいし、なによりすごく共感できる。
反対に自分の文章力のなさには、ほとほと溜息が出てしまうが、インプットとアウトプットの質を高めていくためには続けていくべきだと信じている。
そういえばこれを読んでほしい友達が1人思い当たる。そいつにこの記事を一方的に送りつけて今日は寝ます。 みなさんもぜひご一読を。
ではまた。Tschüss!