以前、こんな記事を書いた。 "やりたいこと"のワナ
「やりたいことというのは、環境や情報に影響を受け、”偶然”生まれるもの」
だから、「何かをやりたいってことは本当にそんなに絶対的なものなのか?」と。
しかし、その"やりたいこと"を追求し続けた者もいる。そして彼らはその"偶然"とやらを掴んだ。
この本に登場する5人のバリスタだ。
なにはともあれ、まずは読んでいただきたいところだが、なかなかそうもいかないだろう。
代わりに、その中でも特に知ってほしい男の言葉を5つ紹介しようと思う。
まず、その男について。
名前:田中勝幸
職業:ベアボンド・エスプレッソ オーナー
1957年(0歳) 東京都品川区に生まれる 1980年(21歳) 明治大学法学部法律学科卒業 1984年(26歳) 東急エージェンシー制作局入社。海外にも頻繁に訪れる 1989年(31歳) 渡米。アリゾナ州立大学マスコミュニケーション学科ブロードキャスト科に入学、卒業 1995年(37歳) ニューヨークに移住。LLTインターナショナル広告代理店制作局に入社 1998年(40歳) 米国永住権を取得。米国フェデックス本社に入社 2008年(50歳) 「カウンター・インテリジェンス」と「ギミ!コーヒー」でのトレーニングを経て、「カウンター・カルチャー・コーヒー バリスタ認定証を取得」 米国フェデックス本社を退社 2009年(51歳) 東京・下北沢に「ベアボンド・エスプレッソ」をオープン
ご覧の通り、とんでもない経歴の持ち主。 アメリカのエリートサラリーマン生活を捨ててまで 自分のやりたいことを追求した男だ。 生き様からも写真からも渋みが溢れ出る男、田中勝幸、珠玉の名言5選。 きっとあなたの胸にも刺さるものがあるはずだ。
僕が人生で最も大切にしていることは、自分のタレント―――つまり才能を見つけることだと思っているんです。 誰にでも生まれてきた意味はある。その人自身の才能が必ずあると思っているんです。それを見つけるのが人生の意味だと思っている。
今はやりたいことがなくてもいい、 人生を通してそれが見つけられればそれでいいんだ、と感じることができた言葉。
一番怖いのは、自分のパッションがなくなること。客が来ないことなんて怖くないですよ。悪口を言われるのなんて何でもない。 ただ、田中勝幸のエスプレッソへのパッションがなくなった時は、それは完璧な死だと思う。 その時はこの店は潰れると思います。僕はそういう生き方をしているんです。
誰もが情熱をもって生きていきたいもの。 自分はなにに情熱を注げるのか。 人生をかけて見つけていこう。
僕が言っていることはビジネス的には間違っていると思います。 でも、ビジネスはあくまで人間の考えることだから。僕は人間じゃないんですよ。僕は動物になりたいんです。 好きなものは好き、嫌いなものは嫌い。 僕のやっていることを好きな人だけがここに来て、その人たちに一生懸命エスプレッソをつくる。ただこれをやるだけ。
こんなにシンプルかつ、かっこいい生き方があるのかと感じた。 そしてそれをここまで巧く言語化できる知性にも驚愕した。
…「あいつが言っていることはワケがわからない」と思う人もいるかもしれない。 でも、僕はワンショットでそれを覆す自信がある。 僕はこういう哲学のもと、エスプレッソを通して人生を歩んでいるんです。
男なら誰もが、ここまで自信をもてるものがあればと思うのではないだろうか。 少なくとも、僕はそんな男になりたい。 ここまで言いきれる自信がとてつもなくかっこいい。
人生は自分だけのものだから、たくさんの人に理解されなくてもいいんです。 家族や大切な人だけがわかってくれればいい。
「大切なものを大切にする」という僕の信念はここから生まれた。 究極、1万人のファンや顧客より、たった一人の大切な人。 それが、よりよい人生を歩んでいくために大切なことなのではないかと僕は思う。
…以上、田中勝幸の名言5選。 率直に言って、こんなにかっこいい人います? もうお手上げです(笑)
こんなにかっこよく生きていく自信はないけれど、大切な人を大切にし続けれる自信はある。
そんな男であり続けるためにも今日も一日。 よかったら本の方も見ていただきたい。
ではまた。Tschüss‼